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『南京!南京!』鑑賞
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     公式サイト

    『南京の真実』第一部からもう3年以上経つのかー、何時になったら第二部をやるのかねーと思いつつ、中国製南京事件映画『南京!南京!』がようやく日本語字幕付きで上映会。どうも日本国内での配給契約はされていたもの、結局お蔵入りとなっていたようで、執念での上映会となった模様。いーじゃん、安倍元首相の始めた日中共同研究で犠牲者数は折り合いつかねど史実という事で決着が付いてるんだし。それ以外の問題か。

    つーわけで中野ZEROホールに行って参りましたが……ここ、遙か昔にピープロ作品上映会で生前のうしおそうじ氏の姿を見た所だったような。結局前売りを買い損ね、公式サイトには上映開始時刻が書いていないという感じなので、記憶を頼りに12時15分頃に到着したら、550席のホールが満員御礼札止め。えー、わざわざ次回作の撮影を中断してこの為に駆け付けてきた陸川監督のトークショーを見たかったですな。トークショー後、そのまま成田へとんぼ返りしたらしいし。まあ、こういう映画だから、周囲には婦人警官含めて警官が10人以上警邏していたけれど。代わりに『日本暗殺秘録』の上映会でご一緒した鈴木邦男氏が入り口で談笑していたり、帰り際に傘差して帰るのを見かけたり。
    そんな感じでサンモールとプラネタリウムで時間を潰しながら、16時15分開場・45分開始の二回目を鑑賞。客は七分入りといったところですかね。

    映画全編はモノクロ。盧溝橋事件に始まる日中戦争をドキュメンタリータッチで時系列に沿って教科書並みのシンプルさで説明した後、南京に進軍する下士官・角川と、ジョン・ラーベの下で働く、二人の娘を持つ唐を中心にした群像劇といったところか。もちろん多数の日本兵や中国人、安全区の外国人などが出て来るが、省略。南京陥落後機銃掃射やら生き埋めやらで大量の中国人が殺害された後、ラーベが中心とする安全区と日本軍の交渉、慰安婦・百合子をめぐる角川の愛、日本軍と取り引きする唐、安全区を潰すと脅され、避難民から女の供出を余儀なくされるラーベ側が描かれる。結局ラーベは日独関係をまずくするという理由で去る事を余儀なくされ、唐は二人の娘を殺害され、結局自らも処刑される。南京は開城され、日本兵達は太鼓を叩き、民謡を踊り、一大祭りとなる。そして数々の蛮行と百合子の死に苦しんだ角川は、処刑確実な中国人親子を逃すと、自決。去って行く親子は、生きていることの素晴らしさに笑顔を浮かべるのだった。

    ジョン・ウーの『南京1937』はスペクタクルな虐殺シーンを堪能できた反面、面でなく点の描写が目立ったが、本作は廃墟でのロケを多用し、寒々しい中国大陸と首都・南京の広さを感じさせる……というか、寒々しい、死体の転がる広々とした街区を掃討する数人の日本兵の小隊とか、銃撃されて隣の兵士が吹っ飛ぶシーンとか、『プライベート・ライアン』っぽい。
    本作がユニークなのは懊悩する日本兵・角川を配置した点と、陥落寸前の南京城から逃げる逃げないで、スクラムを組んだ国民軍兵士達と逃亡兵達が激突したり、鬼の日本兵と勇敢な中国人というステレオタイプにならなかった点か。特に日本兵はやはり怪しいところはあるものの、日本人役者と日本語指導が徹底されており、違和感は少ない。
    殺害描写は例のプロパガンダフィルムを彷彿とさせるシーンがあるものの、全体的に大人しめ。とはいえ姉を守ろうと日本兵にすがりついた幼女が窓から放り投げられて転落死させられるとか、やり殺された中国人慰安婦の全裸死体が数体リヤカーに積まれて日本兵の中を通り抜ける中、誰も目を止めないとか、結構じわじと来る。『ブラインドネス』でないが、安全区の女性が集められ、安全区の為に慰安婦志願者が一人一人手を挙げるシーンはかなりきつい。

    全体的に映画がモノクロなので、ミリタリーマニアでないと最初はどっちだかわからなかったりする。群像劇にしたものの結局角川が心を痛めたのは日本軍の蛮行なのか、慰安婦の死なのか曖昧で、何故中国人を助けて自害したのか、どうも本編との結び付きが弱い。祭りの描写も挿入する意図が分かりにくい。
    しかし一番気になったのは、南京事件の描写がドキュメンタリータッチのようで、結構曖昧な点。個別の事件を追っていたらTVシリーズ並みの長尺になってしまうから仕方がないものの、各描写は南京大学や漢口路小学校難民収容所での拉致強姦事件当たりがベースだと思うのだが、やはりかなり端折ったりまとめたりしていて、事件のリアリティをかえって薄めている感が強い。この辺、日付表記は維持して、ドキュメンタリータッチで攻めた方が、作品として締まりのある物になったと思うのだが。全体的に、角川の描写も含めて焦点がぼやけてしまった後半が惜しまれる作品といったところか。
    | 映画・TV | 23:45 | - | - | - | - |