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『実録・連合赤軍』『クローバーフィールド』鑑賞
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    『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』公式サイト
    3時間に及ぶ、連合赤軍の映画である。作品は主に3部に分かれ、当時の学生運動と連合赤軍結成までの概略、山岳ベースでの総括リンチ致死、あさま山荘とその後について追っており、これ一本で連合赤軍について勉強できる……のだが、これがなかなか厳しい。冒頭からナレーションと当時のフィルム(新宿駅や繁華街で多数の学生と機動隊が衝突する様は、今となっては異世界のようである)、そしてそれらを補完するセクト闘争のドラマは断片的かつ総花的で、理解する以前に追いつくのがやっとである。重信房子なんぞ、何の為に出て来たのかよく分からないし(革命戦士のマスコットというかアイドルに祭り上げられるだけの美貌の持ち主なのは理解できる)。それから連合赤軍が結成され、幹部の逮捕が相次ぐ都会を離れて山中に集結する所から惨劇の幕が落とされる。自己批判と総括と小難しい理論をこね回した集団は、実権を握った森と永田によって(永田役の並木愛枝が怪演)内部統制が強まり、化粧した、髪を伸ばした、銭湯に入って来た、車の駐車位置を違えた、みたいな些細というよりも狂気じみた理由から集団リンチ・殺害が恒常化していく。ひたすら自省を迫り、満足の行く答えを出すまで吊るし上げる辺りは主体思想的というか、リストラを迫る会社経営者的というか、その辺の「とにかく訳の分からない因縁をつけて自分の落ち度を自ら言わせてはひたすら人間として貶めてマインドコントロールする」という手法は現代でも使われているもので、「革命的精神」やら何やらを連発する「勉強会」の内容は理解不能、この辺りの「ついていけないけれど、それを言うと周囲に痛罵されるのではないか」といったイヤな付和雷同ぶりによる空気は妙に身につまされる。この辺りは革命を理解していないでエヘラ笑いと身なりに気を遣っていた辺りから目を付けられた、萌えキャラの遠山(坂井真紀)がさんざん自己批判を迫られた挙げ句、自分の顔を延々自分で殴らされて狂死する様に集約されているものの、一ヶ月半で12人も殺害しただけあって、描写がかなり駆け足である。
    結局森と永田が男女の関係になって、永田の恋人である坂口に革命的理論を以て別れ話をする辺りで、この二人の愚かしさは明確になるのだが、それはさておき、結局森と永田は逮捕され、坂口を実質的なリーダーとする残党は山岳ベースを離れて下山する(宣材にも使われているが、残党9人が銃を持ちながら雪山を下山していくシーンは印象的である)。この辺りの、独裁者コンビから離れたメンバーたち9人が生き生きとして、陽気に軽口を交わす描写には心底ホッとさせられる。その後二手に分かれ、坂口達5人が追われるままあさま山荘に陣取り、籠城する様が描かれる。本作は若松孝二が殆ど私費を投じて制作、ということであさま山荘は若松の別荘を盛大にぶち壊して撮影したとの事で、かなり予算に苦しめられた作品である。為に「あさま山荘の中はどうなっていたのか」という点がクリアになっている反面、『突入せよ! あさま山荘事件』が外部の警察の対応の描写(+佐々淳行の俺自慢)に終始したのと反対に、警察側の描写が殆ど無く、結果的にあさま山荘における行き詰る攻防戦と駆け引きという点が描かれていない作品となってしまった。この期に及んで人質に対して「中立の立場を要求し、あなたは人質ではない」と屁理屈を主張する犯人達の描写は間抜けである反面、それ故に従来の凶暴・凶悪な人間離れした犯人像とも離れており、良くも悪くも馬鹿な若者の無計画な場当たり的犯罪であった点をうかがわせて苦笑させられる(無論事件自体はそれどころの騒ぎではないが)。
    結果として連合赤軍の概略を知る「通史」としてまとまっているものの、総花的な構成(個人的には山岳ベースで兄を殺害され、あさま山荘篭城に参加した加藤兄弟を語り部にすれば良かったのではと愚考する)と予算不足がたたり、若松作品にしては何ともライトな作品に仕上がってしまっている。これこそ募金でもして、二部なり三部なりの構成にして緻密に描いた作品に仕上げてほしかっただけに、実に惜しまれる作品である。

    『クローバーフィールド』公式サイト
    ニューヨークに巨大怪獣(+子怪獣)が現れたパニックを、一市民が撮影するビデオカメラを通して描く、『食人族』というか『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』というか『大怪獣東京に出現す』というか『ミシガン』のような作品。日本に副社長として栄転が決まった主人公・ロブの祝賀パーティを撮影する、友人のハッドの持つカメラに、ロブの恋人・ベスや友人達、そして謎の巨大生物によるパニックと軍隊の戦いが映し出される。自宅アパートで動けなくなったベスを救出せんと暴走するロブを、兄の恋人やハッドたちが同行するが……。
    という訳で、全編ガタガタと揺れるカメラ視点のおかげで、見ていて頭が痛くなるが、カメラ視点なので、残酷なショットはうまくかわせて年齢指定もクリア。とはいえ最後はどアップで見せてくれるので、この手の作品にありがちな「怪物の姿がろくに見られない」という事態は避けられている点はポイント高し。巨大怪獣が子怪獣をばら撒くというあたりがエメリッヒ『ゴジラ』、最初にぶっ飛んで来て路上に転がる自由の女神像の頭部が『ニューヨーク1997』のポスター、カメラの前でぶっ倒れるハッドが『食人族』と、オマージュネタが散見されるのもニヤリとさせられる。ただし一市民の視点厳守のおかげで、先達の作品同様意味不明な点が多く、ラストのオチも言われないと気づかないだろう。特に最初は色々な時系列というか複数のカメラが平行して事件を多面的に描くのかと思ったが、登場するのは、単純に主人公・ロブの「今日」と、過去のデートだけであり、それがまた伏線になっているのにもやもやしたまま終わるのはいかがなものかと。個人的には一度見ればそれでいいという感じの作品。こういう作品を観ると、怪物をじっくりたっぷりと見せてくれる和製怪獣映画の復活を期待してしまう。
    | 映画・TV | 23:27 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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