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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』鑑賞
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    以下、ネタバレしまくりです。
    殺された妻子の記憶に苛まされながら荒野をさまようマックスは、イモータン・ジョーの手下に襲撃され、砦に連行される。ジョーは水を独占し、神話で部下をマインドコントロールし、強力な階層社会を築いていた。放射能によって汚染された世界では奇形児が大量に生まれ、マックスは「輸血袋」として使い捨てられることになった。そんな中、フュリオサ大隊長率いる部隊が近隣の自治体に向かうと見せかけて、ジョーの五人の妻達を連れ出し、「緑の地」へと逃亡する。妻達の孕んだ子供達を取り返す為に、ジョーは全軍団を率いて出撃、マックスは武装集団の一人で汚染され余命の少ないニュークスに「輸血袋」として連れ出される。闘争を経て、五人妻の一人を失いながら、マックス、そしてニュークスはフュリオサ達と合流して、彼女の故郷・緑の地へと辿り着く。しかしそこも放射能汚染によって、老婆達が残るだけの不毛の地となっていた。なおもその先、塩の海の先を目指そうとするフュリオサ達を説得し、マックスは岩の谷を塞いでジョー達を遮断し、ジョーの砦に戻りそこを奪って暮らす事を提案する。闘争でニュークス達仲間を失いつつもジョー親子と幹部達を倒し、マックス達は砦に帰還する。ジョーの死体を見て圧政から解放される砦。そして新たなリーダーとして歓呼を浴びるフュリオサに、マックスは背を向けて去って行くのだった。

    今回のポイントは、争奪戦の対象が石油や水でなく、人になった点ですな。という訳で、観ていると、水の争奪戦となった『マッドライダー』、子供を産める健康な女性の争奪戦となった『ニューヨーク2019年』といったマッドマックス・エピゴーネンの影が本家シリーズに戻って来るという展開に、二番煎じマカロニSF好きの俺は大喜び。フュリオサの片腕がサイボーグ義手なんて『マッドライダー』の子役にあった設定だし、バイクがタンクローリーの上を飛ぶシーンとかまんま『バトルトラック』だし、ジョーが着込むアクリルの透明プロテクターなんて『カー・バイオレンス』の主人公だし、マックスが逃げようと鎖でつながれたニュークスの腕を切ろうとしするシーンは『1』、ラストにフュリオサが片目をつぶったまま立ち尽くすシーンは『2』のラストまんまだし、インターセプターは『2』よりもひどい扱いだし、俺的にベスト改造カーである人質を前面に吊った車をフィーチャーした車にマックスが吊られているとか、色々と心憎いフィーチャーが満載である(作り手がどこまで意識しているかは知らないが)。特に冒頭のジョーの砦内、物品として扱われる人体と機械の一部と化した奴隷、放射能汚染による障害が恒常化してパーツ取りの人体処理場等の描写は、まんま実写版石川賢『神州纐纈城』であり、狂いまくっている。
    とはいえ、ならばそれで面白いかというと、確かに走り続ける演出で飽きは来ないが、俺的には大して面白くなかった。全体的に赤みのかかった色調で統一された美術もさることながら、『1』の転倒した男の後頭部にバイクが突っ込んで来るとか、『2』で車から放り出された暴走族が回転しながら宙を飛んで行くとかの派手な描写に欠け、炎を噴き出すギターとドラムで演奏しているだけの車の描写は堪らんが、音楽が地味というか無いに等しく、血沸き肉躍る活劇というか、娯楽映画としての華に欠けているのである。『2』のクライマックスの発展系を期待していた身としては、何か前置きだけで終わってしまったような印象しか残らなかった。
    正直ジョージ・ミラーも老いたかと思う失望感はあるものの、その分物語の骨子が太くなっていたのは評価できる。物扱いされている女性が(五人妻の存在意義は健康な子供を産める健康な肉体の美しい女性であり、彼女らは貞操帯をはめられて産む機械として密室に監禁されており、奪還に来たジョーは彼女達でなく彼女達の中にいる胎児しか気にしていない)、フュリオサと共に自由の奪還の為に戦うという物語は、芯が通っている。ニヒリズムというかマッドなマックスは、あくまで添え物、手助けをする脇役扱いである。
    しかし一番興味深いのは、ジョーの砦の社会構造ではないか。自身の血筋と子供を残す事が最大の目的となっているトップに、経済的合理性ばかり怒鳴っている男爵、死の商人を兼ねた将軍がヒエラルキーの頂点に立ち、資源と武力で下層民を掌握し、若者には英雄の霊を引き合いに出してマインドコントロールを行って(ヒロポン入り水盃ではないけれど)麻薬を与えて、自らの命を自主的に投げ出す事を讃え推奨しているという、何やらどこかで見たような、これから復活する気満々の自由と民主主義の無い国家の体制を凝縮している。そういう意味では『3』的な感じがしないでもないが、本作は巷間の評価とは正反対に、カーアクションとしては凡作、しかし内包するドラマ的要素は実に現代的で充実した、骨太な作品であった。

    ↓なかなか面白かったジョージ・ミラー監督インタビュー
    http://www.tbsradio.jp/utamaru/2015/06/post_897.html
    | 映画・TV | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    謎の劇場・テアトル弘前
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      と言いつつ、大した謎ではないのかもしれませんが。
      先年、東日本大震災の被災地である石巻に行った折に、石巻日活パールというポルノ映画館を見つけて、支配人さんの男気に感銘を受けていたのですが、東北にはさらに成人映画館があるという事で、今回弘前に行ったついでにそのテアトル弘前に行ってみる事にしました。
      が。
      ピンク映画館なので映画情報誌はスルー、ピンク映画情報サイトPG-Webにも番組情報は無し、ググってみればハッテン場情報の話ばかりで、上映スケジュールなども一切無し。今までの経験則からして、地方の名画座が生き残る為に、高いフィルム代とデジタル化は無視してピンク映画系に、そして結局「出会いの場」として命脈を保っている、というのはざらにある話で、世界傑作劇場のように真っ暗な休憩室を備えた所は例外としても、後ろの方で売春婦とオッサンがおっ始めたとか、席に着いたら隣にオッサンが座って来たとかは当然のようにある訳です。
      なので、番組表が分からない以上、ゲイ映画劇場になっている可能性も否定できない訳ですが、やはり地方で頑張る名画座なんていつまであるか分からないのだからと、とにかく観に行くことにしました。
      ところが弘前の主目的であるうりぼう見学のバスが朝に一本、夕方に一本という事で、しかも行きと帰りは違うルートを通るので、16時に弘前駅を出発する事になりました。
      ランドマークは、中央弘前駅です。100円バスで中土手町停留所で降り、そこから歩いて数分の中央弘前駅をさらに数分歩いた所に、テアトル弘前の入っている「グランドパレス2号館」ビルがある。

      正面から見ると、何だか分からんぞ。右の看板を見ると、地方の飲み屋街によくある、スナックと居酒屋だらけの雑居ビルである事が分かる。確かにこの周辺、昭和臭が漂うというか、スナックや居酒屋が多い。今日は日曜日なので全店お休みのようで、そのまま中に入り、裏へ抜ける。

      裏通りから見ると、映画館ですねー! 本日かかっていたのは、『人妻娼婦 もっと恥ずかしめて』『三十路妻 濃密な夜のご奉仕』『喪服令嬢 いたぶり淫夢』の3本。タイムテーブルを見ると、10時50分〜23時7分まで、3本セットを4回上映で、その合間に3分ずつ休憩が入るという、まー、ピンク映画館にはよくあるパターンですな。料金は大人1600円、学生1300円。ピンクでこの価格というのは……ゲイ映画館・世界傑作劇場の強気な料金が頭をかすめる。でまあ、少し悩んだものの、とりあえず入らずに後悔するよりはと、意を決して入る事にする。しかし何故映画館に入るのに、ここまで悩まねばならんのだ。
      ……で、いきなり面食らったのは、外から見える窓口では券を売っておらず、中の受付で買えとの貼り紙。

      で、自動ドア……名画座で自動ドアって、珍しくないか?を入ると右に、これまたガラスで仕切られた窓口が。中は見えない。ラブホテルの受付か、ここは。声からすると、中にはおばちゃんがいたようだが。受付の下にはチョコレートや煙草を入れた売店のショーウィンドウ。その反対側に、まっすぐ伸びる廊下を隔てて、客席の扉。そちらに向かって歩くと、左に椅子とコーヒー缶の保温器、右側には受付から男子便所、女子便所、立ち入り禁止の扉。
      客席の扉を開けると遮光の垂れ幕が。そこを抜けると、ああ、意外と広い客席。上映中なので当然中は暗いが、前より6席×4列・8席×5列と並んだ客席には誰も観客がいない。で、当然客席の後ろには、二人ほどの人影が。はい、椅子に座る客よりも後ろに立っている客が多いというのは、ハッテン場のお約束ですね。痴漢が映画館に行かなくなった女性の気持ちがちょっとは理解できる雰囲気。しかし日曜の夕方なのにこの客数は。
      とはいえ気にしてもいられないので、一番後ろの席は厳禁という事で、中ほどの端に座る。……足音がすると、何故か同じ列の反対側に男が座る。見ません。後ろから何か椅子を蹴るような音や、扉を開閉して出入りする音が聞こえるのだが、一切そちらは見ません。よく見ると、客席前方、スクリーンから客席に向けて急なスロープになっているような。
      ちなみにその時上映していた映画は『人妻娼婦 もっと恥ずかしめて』。性欲を持て余している、上流階級というかちょっと資産家の夫人が、夫の友人から聞いた地下の売春クラブ「昼顔」に行き、そこでSM的なセックスにのめり込んでいく……という、池島ゆたか監督作品。演出とかがしっかりしていて、なかなか面白く観られました。
      ただ残念なのは帰りの列車の時刻と、不慣れな土地なので早めに帰路につかねばという理由で、30分も観ないで離席。早々に映画館を立ち去りました。

      で、この建物からすると軽く40、50年は経っていそうな雰囲気の映画館なのだが、弘前に住んでいた某氏の話だと、駅前の日活の映画館は記憶しているものの、この映画館は記憶に無いとの事。建物は古いけれど、映画館設立はそんなに古くない?でもこの種の映画館が新しいとも思えないし。という訳で、後の調査は任せました>某氏ヾ( ´ー`)ノ
       
      | 映画・TV | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      佐藤允追悼上映会『非情学園ワル 教師狩り』+志垣太郎氏トークショー
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        佐藤允さん追悼上映会 「非情学園ワル 教師狩り」
        久しぶりにグリソムギャング。今回は第二部の志垣太郎氏のトークショーへ。
        『非情学園ワル・教師狩り』。要するに谷隼人の洋二に、PTA会長が呼んだ佐藤允氏扮する柔道の達人教師・島が対決。島は柔道で洋二を叩きのめすが、二度目の対決で敗北する。PTA会長の息子・小野進也は愚連隊を率いて、洋二と同棲していた元女教師・美杉を輪姦。洋二は婚約パーティーを抜け出していたPTA会長の娘で島の婚約者を強姦。そして姉の復讐に来た小野進也達を叩きのめし、重傷を負わせる。退学の決まった洋二に真摯に向き合っていた教師・宇津木は剣道で洋二と対決するが、間違って大怪我を負い、死亡。しかし洋二を庇う宇津木の遺言を島達は捏造、洋二は殺人罪で少年院に送られる。勝ち誇る島達だが、洋二は美杉の協力で脱走、真相を知る教頭を利用して、ブラジルへ旅立つ直前の島の悪行を暴露。学園が騒然とする中、洋二は島と死闘を繰り広げ、遂に島を倒し、そのまま学校へ駆け付けたパトカーへ向かって歩いて行く。
        ワルの洋二の前に、それ以上のワル=島・PTA会長一派という構図は、『愛と誠』というか、スネーク・プリスキンというか。終始無表情の谷隼人は美杉との不器用な愛や宇津木に僅かに見せる真摯さをまぶして観客の感情移入を誘いながら、野性味溢れる佐藤允のガチンコ対決を軸に、小野進也扮するドラ息子らとの抗争等と盛り沢山。正直洋二のキャラクターはイマイチだが、報復と復讐が積み重なって行く構成はなかなか面白かった。

        んで、15時15分スタートの映画終了後、若干遅刻した志垣氏を迎えて、17時15分に全員が紙コップの日本酒とウーロン茶で献杯し、志垣氏の「飲むぜー!」でトークショースタート。思い出話に花が咲き、その後はサイン会の後、懇親会に移り、志垣氏と闘介監督を囲んでのおしゃべり。リクエストに応じて、志垣氏が『ベルサイユのばら』のエンディングのアンドレの独白「オスカル、愛してる」を再現して、大喜び。闘介監督の思い出話と、場を盛り上げる志垣氏のサービス精神と御年61歳と思えぬキラキラと光り輝く瞳には思わず魅せられましたわ。
        あと、グリソムギャングの方が、隅の方にいる女性客向けに志垣氏の席替えをしたり、そういう所で気を遣っているのが感心しましたわ。
        結局22時半ぐらいで会は終了。いやー、楽しかったです。
        | 映画・TV | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        『ラブド・ワンズ』鑑賞
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          公式サイト

          高校生のブレントは車を運転中、突如道路に出て来た全裸の男を避けようとして立ち木に激突してしまい、同乗していた父を失ってしまう。
          半年後、その事で母親とギクシャクしていたブレントは、恋人のホリーとダンスパーティーに行く約束をする。その為に、誘って来たローラの申し出を断る。
          友人のジェイミーは、保安官の娘のミアを誘う事に成功し、ご機嫌だ。
          しかしブレントは、帰宅後にロッククライミングをした直後に何者かに襲われ、誘拐されてしまう。誘拐したのは、ローラの父親だ。椅子に拘束された状態で目覚めたブレントは、ローラの家の台所の食卓で、パーティードレスで装ったローラ、その父親、そして額に穴の空いた、虚ろな女性――ローラの母親と、チキンとミルクでパーティーを開く事になる。早速ローラと父親はブレントの喉に薬品を射ち、彼がしゃべれないようにする。ローラは母親の口にチキンをねじ込み、ミルクを流し込む。そしてブレントの口にもチキンをねじ込もうとする。拒否する彼はトイレに行きたいと言う。行きたいなら自分の指をしゃぶれと脅した後、ローラはミルクを一気飲みし、ブレントのジッパーを下ろし、空のコップに小便しろと強制。拒否するブレントを嘘つきと断じたローラは、10数える間に放尿しないと、罰として、父親にブレントを椅子に釘で打ち付けさせると宣言し、ブレントは放尿する。
          その後隙を突いてブレントは逃げ出すが、車で追い回され、樹上に追い詰められ、投石されて車の上に落ちて失神。再び椅子に束縛されたブレントは、罰として両足をナイフで床に釘づけされる。そしてローラのアルバムを見せられる。彼女は小さい頃からステキな王子様と思しき男性を監禁しては、胸にハートマークとLSと傷を付け、痛めつけて来たのだ。

          その頃ジェイミーとミアはパーティ会場に行くが、ミアはドラッグをキメて、ダンスをしながらジェイミーの股間をまさぐり、会場を追い出されてしまう。彼女は兄が失踪してから精神が不安定になっていた。そしてその兄は、ローラ達から逃げ出したところをブレントが事故を起こす原因になっていた。
          一方失踪したブレントを案じて、彼の母親とホリーは悲しみに打ちひしがれていた。

          そしてローラにフォークで胸に傷を付けられたブレントは、カエル呼ばわりされ、ローラは「やはりパパが一番」と父親と熱烈なキスをする。そしてブレントはドリルで額に穴を空けられ、中に熱湯を注ぎ込まれて廃人にされる処理を受けようとしていた。ペンダントで縄を切ったブレントは、ドリルでローラの父を倒し、脚のナイフで刺殺する。しかし彼を地下室に突き落とした直後、ブレントもローラによって突き落とされる。地下室には、ローラ達によって脳をやられ、獣となった青年達がいた。ローラの父を食い殺した彼らをブレントは倒す。

          その頃、別れ際に「ローラの誘いを断った」というブレントの言葉を思い出したホリーは、保安官にそれを知らせ、保安官はローラの家を訪れる。保安官は血まみれの室内を見て異変に気づき、家の中に入り込み、助けを求めるブレントに気付くが、彼もまた背後からローラに殺害され、地下室に突き落とされる。
          「あんたはパパを殺した。お前の家に行って母親を殺し、その後ホリーも殺してやる!」
          夜明け。ローラがナイフを持って道路を歩いていると、ホリーが車で駆けつけようとしていた。彼女の車にアルバムを叩きつけ、止まった隙に助手席からホリーにナイフを突き立てようとするローラ。そして逃げるホリー。
          ブレントは地下室に死体を積み重ねて足場にし、ようやく地下室から脱出し、保安官のパトカーを走らせる。突然目の前に出現したホリーを避けたブレントは、彼女を追いかけてきていたローラを跳ね飛ばす。そして抱き合う、ブレントとローラ。そしてなおも這いずり、迫り来るローラに気付いたブレントは、パトカーをバックさせて、彼女にとどめを刺す。そして二人は自宅に戻ると、ブレントを心配していた母親と三人で抱き合い、再会を喜ぶのだった。


          とりあえずこの手の映画はアンハッピーエンドが多いのだが、本作は珍しくハッピーエンド。……はいいのだが、正直それにつなげるためか、本来なら逃げようもないブレントが二度も拘束から脱出し、あまつさえ蓋が開いたままの地下室から逃げ出すという展開に、ご都合主義感は禁じ得ず。また、ローラ親子とブレント、ブレントの母とホリー、保安官親娘とジェイミー、の三つのドラマが展開するのだが、別にそこまでする必要があったのか? ジェイミーとミアの話はいらないのでは?と、水増し感を感じてしまう。所々ユーモラスな演出が入り、ローラを跳ねてブレント達がいちゃつくパトカーを画面左に、反対の画面端からローラが這いずってくる長回しはなかなかの名シーンではあるが。ゴア描写を長くすると『ホステル』みたいなキッツい話になるなあという感じはするのだが、綺麗ながら程良くダサさを醸し出したローラ役のロビン・マクレヴィーの熱演でこのパートはなかなか胃が痛くなるような焦燥感と狂気があり、中途半端な感じで終わってしまったのが残念。後、ホリーとミアが揃って顔にホクロやらイボやらがあるのは、何か狙ったのかしらん。全体的に散漫とまでは言わなくても、薄味です。
          | 映画・TV | 23:59 | comments(0) | trackbacks(1) | - | - |
          『小林多喜二』『戦争と青春』『バトルシップ』『ジョン・カーター』鑑賞
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            銀座シネパトスで今井正特集。
            『小林多喜二』。
            山本圭扮する小林多喜二と今村恒夫が食堂を覗くと、特高警察が張っていた。逃げる二人を、特高が追う。マントを脱いで走る多喜二だが、下駄ですっ転んで特高にさんざん打ちのめされ、今村が救出に戻り逃げ出すが、特高の機転の「泥棒だ」という声で通行人の協力によって取り押さえられる。本名を隠し白を切る多喜二だがすぐに正体は割れ、取調室でステッキで叩きのめされ、吊り上げられて竹刀で叩かれ、錐で腿を抉られ、下半身を踏みつけられるといった拷問により、絶命する。
            取調室に放置された多喜二の死体の横に、ギターを持った横内正が登場する。「♪屍を〜積み重ねなば〜バリケード〜やがて〜輝く〜旗を信じて〜〜1933年2月10日! 小林多喜二は〜東京築地警察署で〜その生涯を閉じた〜」。1970年代の映画だね〜。ATGじゃないけれど。というわけで、その後は横内正を狂言回しにして、当時残っていた石碑や大学の建物や、多喜二の小説を基にした再現ドラマなどを紹介しながら、多喜二の生涯を負う。家が貧乏ながら頭が良かったので働きながら進学し、高校で絵画を始めるが伯父の注意で断念し文学に傾倒、銀行に就職し向かいの席の女性の協力を仰ぎながら小説を書き続け(辞める時に反物を贈っている)、志賀直哉に傾倒し、講演に来た芥川龍之介達の宴席に顔を出し、次第に労働者運動に目覚めて行き、そちらに深く関わって行く。知り合った女給(中野良子)に友人からの借金と賞与で借金500円を返済し家族とし、しかし彼女が断りきれずにまた春をひさぐ事に涙する。宮本顕治らと交流しつつ、何度も逮捕され、講演会では話そうとした瞬間に舞台上手に陣取る警察に中止を要求され、読もうとしていた新聞を見せてからかう。そんな中地下生活を続けるうちに泊めてもらった銀行の女と結婚するが、留守中に彼女の家がガサ入れされ、逃亡。流浪の旅を続けるが逮捕され、死体となって戻って来る。死体は下半身と腹が内出血で変色して膨れ上がっていたが、解剖を依頼した病院の医師は「風邪だと聞いたが心臓麻痺じゃないか」とにこやかに断る。そして重犯罪者扱いの多喜二の葬式は警察の監視によって近親者以外の参列者は全員検束される(花束だけは届けてくれるのが、妙に親切)。そして面会を通して、獄中の共産党の同志には多喜二殺害の情報と赤い花が届けられる。監獄の窓にはその赤い花が並び、多喜二の死を悼んでいた。
            左翼映画といえばこの人、山本圭! 浜辺で中野良子と砂浜に大仏の顔を描いていちゃつく様もこっばずかしい、ある意味正統なセミドキュメンタリー伝記映画である。とはいえ、最大の見せ場である多喜二の虐殺シーンをオープニングで終わるツカミに持って来た為、何やら『やくざ刑罰史・私刑』のように、本編が刺身のツマのようになってしまっている。時系列が前後している点も含めて、構成にやや難ありといったところか。宮本顕治、芥川龍之介、原泉(子)等、いろいろな意味でオールスター(もちろん演じるのは役者)なのはなかなか面白かったが。多喜二の教科書的映画だが、前半部分は端折って、逮捕後から死後の話までドキュメンタリー・タッチでまとめた方が引き締まった作品になったのではないか。

            『戦争と青春』。
            女子高生の工藤夕貴が夏の宿題に樹木希林から戦争体験の作文十枚以上を課せられ、ドヒャーとなりながら、伯母・奈良岡朋子に話を聞こうとする。伯母は近所の焼け残った電柱を日がな眺めている、ボケ老人だった。父親の井川比佐志にそれを聞こうとしても、怒って取り付く島がない。古書店経営者の伯父から紹介された、東京大空襲の記録を残そうとする作家の早瀬に話を聞いたりしているうちに、概要が浮かんでくる。戦時中、相撲で負け続けた井川は軍国教師に痛罵され、教師の風見に励まされる。そして女子高生だった伯母は風見と親しくなっていくが、風見は召集令状が来たのを機に、徴兵忌避を決意。鉱山労働者に潜り込むが、「お前たちの替えはいるんだ」と手ひどく痛めつけられる朝鮮人労働者をかばった事から、射殺される。残された伯母は非国民の罵倒に耐えながら風見の遺児・蛍子を育てるが、東京大空襲の折、父にはぐれ、火に巻かれて電柱を伝って逃げようとした際、先に登った井川に蛍子を渡そうとした時に焼夷弾の爆風に襲われ、蛍子が行方不明になってしまう。そこまで分かった後、伯母は急死してしまう。その後、早瀬から連絡があり、蛍子らしい、朝鮮人に拾われた赤ん坊の話を聞かされる。来日した盲目の韓国人・奈良岡と蛍子を結ぶ手がかりはなかったが、彼女は満足して帰国して行った。そして夕貴はこれらの話を経て、成長するのだった。
            今井正の遺作。とにかく東京大空襲、徴兵忌避、朝鮮人労働者、残留孤児(じゃないけれど)等、お話が盛りだくさんである。後援にいずみたくや毒蝮三太夫、組合等が名を連ねており、共産党系の色が濃い。これはこれで日本人が正面から向かい合わなければいけないテーマなのだが、とにかく盛りこみ過ぎ(笑)。現代っ子な女子高生が戦争中の話を知る、という展開があまりにも教条的かつ若者に媚びすぎで鼻白む上、それを演じるのが工藤夕貴というのは当時の彼女自身にも荷が重すぎたといえる(母娘?を演じた奈良岡朋子には驚いた)。センスも相当に古くて、モンペ姿の工藤と風見が川べりをスローモーションで走り、手を握り合って笑顔で回るシーンなんて、どうしようかと思ったぞ。狙いが見え見えというか姑息過ぎて、感心できない作品。ただ、東京大空襲シーンの特撮はかなり頑張っているし、東京大空襲の話の後に日本軍の中国爆撃の話をさらっと入れる辺りとか、なかなか端々に皮肉が効いているのはさすがというべきか。しかし今井正も山本薩夫も鬼籍に入り、新藤兼人も引退する今、こういった戦争映画を撮れる人が邦画に残っているのか、不安になった。

            続いて六本木で21時35分の回から梯子。
            『バトルシップ』
            グータラ青年のアレックスは酒場で兄のストーンに説教されている途中、金髪の美女・サマンサに見惚れてナンパする。チキン・ブリトーを食べたいが店が火を落として食べられないという彼女の為に、アレックスは5分で戻ると近所の店に買いに行くが、目前で店は閉じて店員は帰宅。アレックスは店に忍び込み、ブリトーをレンジで温めて酒場に戻るが、そのまま警官のスタンガンを食らって昏倒してしまう。しかもサマンサは、ストーンの上官である提督の娘だった。怒り心頭のストーンは有無を言わせずアレックスを海軍に放り込む。その後アレックス達はハワイでの14ヶ国合同演習に向かうが、親善サッカー試合中に自衛隊のナガタに顔面キックを食らった挙句にミスキックして試合に負けるわ、サマンサといちゃついて戦艦ミズーリ上での式典に遅刻するわ、ナガタと便所で大喧嘩するわで、提督に睨まれ、帰港後に海軍を辞めさせられることになる。
            しかしハワイ基地から宇宙の地球に似た惑星に向けて発射された通信を辿って、エイリアンの飛行物体五機が接近。一機は大破して香港に突っ込み大惨事を引き起こすものの、残り四機がハワイ近海に突入。艦隊をバリアで隔離してしまう。
            難を逃れたアレックス達はエイリアンの戦艦三隻と戦闘に突入。敵戦艦はレーダーに引っかからず、圧倒的な爆雷攻撃で自衛艦や僚艦を瞬く間に破壊。ナガタ達を救出した米軍は、上官が全滅し艦長の任に就いたアレックスを中心に反撃を開始。エイリアンが光に弱いという弱点を掴みながら、ナガタの発案による波の動きを探るブイによって敵戦艦二隻を撃沈。ナガタを艦長にし、残る一隻も遭遇地点で太陽を背にして敵をひるませる作戦で相打ちに持ち込む。
            しかしハワイ島のレーダー基地近くで両足を失った米兵のリハビリをしていたサマンサと、エイリアンに基地を攻撃され逃げ出して来た科学者達から、エイリアンが通信線を失い、レーダー基地から味方艦を誘導しようとしている事を知る。しかしもうアレックス達に武器はない。いや、あるじゃないか。
            アレックス達はミズーリ号に乗り込む。しかしこんな70年前のアナログロートル艦、誰も動かせないぞ! そこに勢揃いする、老兵達。彼らの活躍で、戦艦ミズーリが出港した。残る敵戦艦を錨を使った急転操舵と全力射撃で破壊して敵のバリアを無力化すると、最後の砲弾をレーダー基地にぶち込み、勝利するアレックス達。しかし敵戦艦から生き残った戦闘艇が飛び出し、ミズーリに襲いかかる。しかし間一髪、自由になった米艦艇から発信した戦闘機の攻撃で、敵は一掃されるのだった。
            戦い終わって勲章と出世を勝ち取ったアレックスだが、提督のサマンサと結婚したいと申し出ると、言下に拒否される。しかし提督は「後はチキン・ブリトーを食って話そうぜ」と囁くのだった。……しかしその頃、スコットランドの片田舎では、墜落したエイリアンの艦の一部がこじ開けられ、中から……。
            要するに宇宙に探査信号を送ったら、宇宙人が侵略しに来たというオーソドックスなSF設定に、ジェリー・ルイスみたいなバカタレ水兵物(ただし馬鹿だけれど基本スペックが高いというフォローにより、中盤以降はあまりアホをやらなくなる)、『トップガン』のような海軍プロパガンダ(僕は海軍に入って恋も仕事も充実しています!喧嘩もするけれど、皆高潔で良い仲間です!)、さらに老兵は大事です!とあらゆる世代と客層に媚びまくったごった煮映画。
            さらに日本の客層も考慮したのか浅野忠信扮する自衛隊のナガタが登場。こいつは最初はサッカーの試合中に主人公の顔面に反則蹴りを入れてその後大喧嘩する等のヒール丸出しで登場するが、これまたお約束でアレックスに命を助けられてからは強力にサポート、レーダーの効かない相手にレーダーブイを利用した索敵を進言して艦長の座を譲られ、最後は一緒に海にダイブして記念写真撮って親友になる等、至れり尽くせり。近年でも稀に見る厚遇された日本人の役である。もっとも後述の、日本が降伏文書に調印したミズーリで戦うという展開は、考えようによっては凄まじい嫌味であるが。
            基本的に『スカイライン』『世界侵略/ロサンゼルス決戦』の延長線上にある、ひたすら敵との攻防戦を描いているのが肝なのだが、基本は前述のようにいいかげんなので、所々でツッコミ所が入るおバカ映画である。『幻の湖』『若き勇者たち』『アルマゲドン』『聯合艦隊司令長官山本五十六』辺りの格調高くも腰砕けっぷりが理解できる人ならたまらない作品である。特に艦がやられ、「もう武器ねえよ!」と嘆くクルーにアレックスが退役戦艦ミズーリを指し示し、「こんなアナログ艦じゃ誰も操作できねーよ!」と嘆くクルーたちの前に、続々と(凛々しくカッコ良く)老兵達がいつの間にか全員集結し、燃料も砲弾も揃って即現役復帰という展開には笑い死ぬかと思った(そりゃ三笠みたいに艦としての機能を完全に潰されている訳じゃないし、退役前に大改装されているとはいえ)。
            という訳で真面目な映画としてはどうでもいいが、一度見る分にはバカ映画として大笑いできます。

            『ジョン・カーター』
            警告:エドガー・ライス・バローズのSF冒険世 界へようこそ!の管理人みたいに当サイトの文章を盗用しないでね。
            エドガー・ライス・バローズ『火星シリーズ』の映画化作品。
            エドガー・ライス・バローズは、叔父のジョン・カーターの遺産を託される事になり、広大な屋敷と「中からしか開けられない」カーターの墓、そして彼の日記を受け取る。そこには、カーターの半生が記されていた。
            南軍の生き残りだったジョン・カーターは、誰の為にも生きないという反骨漢。自分を捕らえて働かせようとするパウエル大佐を逆に叩きのめして逃亡するが、アパッチの襲撃に巻き込まれ、瀕死のパウエルと共に不思議な洞窟に辿り着く。そこに現れた謎の男を倒し、不思議なメダリオンを手にしたカーターは、瞬時に謎の惑星に吹き飛ばされる。重力の違いで、超人的な跳躍力と怪力を手に入れた彼は、サーク族の皇帝・タルス・タルカスの囚われの身となる。そしてソラと番犬・ウーラに下げ渡されたカーターは、折しもゾダンガ国のサブ・サン王との婚姻から逃げようとしたヘリウム国のデジャー・ソリス王女がサブ達の乗る空中艦隊戦に遭遇、デジャーを救出する。
            この件でサーク族に認められたカーターだが、この星=バルスーム=火星の謎を探りに禁断の地に踏み込んだばかりに、デジャー、ソラ達と逃亡する事になる。ヘリウムの為に参戦を要請するデジャーを冷たく拒否するカーター。そしてイス河の聖地で火星の謎を知ったカーターだが、二人とも追っ手に囚われ、ヘリウムへ連行される。
            そしてカーターは裏で糸を引くサーン族のマタイから火星征服の野望の一端を聞かされる。ソリスはサブとの結婚を決意するが、それはかりそめのもので、婚姻後にソリスは殺されるのだ。ソラ達の助けを借りて脱出したカーターはサーク族の助けを借りようとタルカスの元に急ぐが、タルカスは娘・ソラやカーター達の逃亡を許した件で皇帝の地位を剥奪され、処刑を待つ身となっていた。カーターとタルカスはコロシアムでモンスターとの死闘に出場させられるが、それらを打ち倒し、さらに権力を奪ったタル・ハジュスとサルコジャを倒し、ヘリウム救援の為にサーク族を決起させる事に成功する。しかし既にゾダンガの兵はヘリウム奇襲の為に全軍が出撃していた。必死で後を追い、ソリスの婚姻の儀式に突入するカーターとサーク族は、デジャーを救出し、ヘリウム軍と協力し、サブとゾダンガを倒すが、誰にでも化けられるマタイには逃げられてしまう。
            カーターはデジャーと結婚し、火星の王として生きていく事を決意し、メダリオンを捨ててしまうが、直後にマタイが現れて、その力でカーターは地球に戻されてしまう。
            地球で目覚めたカーターは、そこでパウエル大佐の死体を発見し、地球で長い年月が過ぎている事を知る。もう一度火星に戻る為、彼は洞窟の黄金を使って世界各地の同様の洞窟を探してメダリオンを探していたのだ。
            ここまで知ったバローズは、カーターの墓所へ行き、託されたキーワードにより、封印を開く。そこに登場し、カーターの死体を襲うマタイだが、それを予期していたカーターは背後からマタイを殺害し、メダリオンを奪う。そしてバローズに別れを告げると、火星へと旅立つのだった。
            長年映画化が熱望されながら頓挫を繰り返し、予告編でのヤバげな雰囲気に、早くも大赤字確実という報道など、もう敗戦必至の作品になっていた本作だが、いや、意外と面白い。原作のエッセンスをうまく取捨選択して話をきっちりとまとめていて、十分に楽しめる作品である。「JOHN CARTER」という題名に、カーターが火星帰還を決意したラスト後に「OF MARS」と付ける辺り、なかなか気が利いている。
            しかしやはり良くないのが、美術と演出と出演者である。火星らしく真っ赤なフィルターかけろよとまでは言わないが(言いたい)、そういった色彩面のみならず、美術が地味で印象に残らない。また、クリーチャーのデザインも外していて、本来所作や存在が愛らしいウーラとか、屈強なタルス・タルカスの肉体が貧弱だとか、武部本一郎氏やフラゼッタのイメージを頭から追い払っても、がっかりである。そのせいか、ソリスの忠臣カントス・カンがサブと似たようなキャラクターデザインで目立たないとか、不満点多し。カーター役のテイラー・キッチュは線が細いかなあと思ったが、やさぐれた元南軍兵士という設定もあってか、意外や違和感無し。やはり駄目だったのはデジャー・ソリス役のリン・コリンズ。別に剣を振り回して敵兵をなぎ倒し、カーターを後ろに下がらせるというシーンは笑えるし、才色兼備の文武両道という設定は構わないのだが、とにかくオバハン面で姫様という雰囲気ゼロである。嗚呼、キャロライン・マンロー様が最盛期だったら。演出もロングショットが多いのは多いが、どうもアクション映画の爽快感が不足していて、これもまた作品の雰囲気を地味にしている。でも『スター・ウォーズ』の後に出てしまったら、こう見られるのは必定か。惜しい作品である。
            | 映画・TV | 23:59 | comments(0) | trackbacks(1) | - | - |
            『壇ノ浦夜枕合戦記』鑑賞+丹古母鬼馬二トークショー
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              午前中病院に行ったので時間的に無理かなあと思っていたら、この強風と雨模様のせいか患者が少なかったのか、あっさりと薬の処方までたどり着き、そのままよみうりランド駅のザ・グリソムギャングへ。お客さんは俺も含めて7人ぐらい。少なー。
              でもこの映画は日活何周年記念だかのロマンポルノ超大作ながら、公開当時からつまらないという評判の作品なので、それもやむなし。おそらく実在する皇后というか皇族のセックスを描いた唯一の邦画だと思うが、確かにつまらないんですな。
              要は平清盛の没後(小松方正扮する清盛に犯されるのが、『女獄門帖・引き裂かれた尼僧』の田島はるか)、壇ノ浦での平家滅亡後、生き残った安徳天皇の生母こと建礼門院と女官達が源氏の武者達に嬲られ、売られ、殺される様を描いた映画。とはいえその辺りの話は60分ぐらいで終わり、後は風間杜夫扮する義経が脅しすかして建礼門院に自分から望んで体を開けと丁寧に強制して、延々ヤってる展開となり、この辺りが退屈なんですな。義の人だろうと何だろうと、昔は合戦があれば敗軍側の女子供や民は余得としてさらわれて売り飛ばされるのが常だったから、この辺りを丹念に描いた方が意義のある映画になったと思うのだが。

              15時から予告編付きの映画上映が終わり、休憩の後、17時から映画に伊勢三郎義盛役で出演していた丹古母鬼馬二氏登場。サイン会以外の撮影と録音は禁止なので、以下は記憶で。
              ・風間杜夫は同じ事務所で、数か月の先輩。
              ・ちなみに『蒲田行進曲』でいつものように呼び捨てにしていたら、聞きつけたスタッフが「うちの映画の主役にその口のきき方は」と叱りつけてきて、でも風間がフォローしてくれなかったので、そのまま謝った。
              ・風間杜夫の実家は雀荘で、本人も代打ちをしていたそうで、麻雀はえらく強いらしい。
              ・事務所の社長はじゃんけんで負けて役者仲間のマネージメントをした人物。芝居をよく見ていてガリ版刷りの新聞を刷って配ったり、「君の事務所の××君を主役で」という話に「いや、○○に出ている△△の方がいいですよ」と答えたりして、外部からの評価は高いが、内部からはさんざん。事務所の役者には仕事が来ないので、忘年会で二次会三次会あたりで大荒れとなり、以降、公式には役者との忘年会はなくなったとか。
              ・丹古母氏はギャラが同じなら、拘束時間の短い出番の少ないほうがいい。3カットぐらいがいい。
              ・台本は自分のセリフ以外は、前後と全体をさらっと斜め読みするぐらい。だからこの映画では小芝居をあまりしていない。女官が「天罰」云々と言うシーンや、義経が男根が切れたらお前にやると言うシーンは無言で追随するだけで、もう少し芝居をすればよかったと。
              ・撮影は、船に乗って流されてゆく坊主の役も演じている、姫田真佐久。丹古母氏が伝言を承って、建物内を走って来て、義経達の前で口上を述べるシーンはクレーンを使った大掛かりなものだったが、台詞を忘れてしまったので、後ろ姿しか映らないのをいいことにアフレコで合わせればいいやと後半は行数分だけ適当な事を言っていたら、監督にダメ出しされて、「9分ぶんのフィルム代7千円をギャラから引く」と言われて、懸命に台詞を思い出して、二回目はきちんと演じた。
              ・当時はカメラのレンタル料が一日70万円だった。ある作品の撮影中に、庶務のおばちゃんが笑顔でやって来て「お父さんが亡くなったって連絡が入ったよー」。長屋もので常に赤フンでうろうろしてる役でいつもいる必要があったので監督に頼み込まれ、帰れたのは二十日過ぎだった。
              ・にっかつの監督についていろいろ。これは司会の人のコメントも合わせて自粛します(笑)。西村昭五郎監督は老人ホームを転々として、八戸在住。曽根中生監督は死亡説も出ていたが、九州で生存確認。
              ・にっかつの映画には10年ぐらい出ていたが、最後に改心する駕籠かき役で出た『色ざんげ』がお気に入り。
              ・『八甲田山』の話。観客からの「あのよちよちした歩き方は雪を知らない人だと言われた」という質問に、案内人なのに知らないですね、文句はプロデューサーに!との事で場内爆笑。撮影は過酷で、雪山で麓との連絡が途絶えているにもかかわらず、脱走者が五人出た。二人は青森駅で捕まり、一人は東京駅で捕まり、一人は事務所で捕まったか。最後の一人は今も行方不明だ(おい)。また、女性のいない野郎だけの撮影だったのに我慢しきれなくなったやつが、ホテルの女中さんを深夜の混浴風呂で襲った。おかげでそれ以来、混浴はなくなった。また、小道具のNさんを責める役者がいて、Nさんは数日間寝ずに働いた揚句、ある朝精神に異常をきたし、降板した。
              ・最初は森谷司郎監督は優しかったが、木村大作の影響か、終盤の撮影は無茶苦茶危険な指示を出してきた。
              ・『砂の器』ではいきなり松竹の大船撮影所に行ってくれ、行けばわかると行ったら、鈴木瑞穂やらスターの並ぶ部屋で、前から四番目辺りに二つ席が空いていて、隣が森田健作だった。とりあえず撮影が始まったが何やっているかわからず、三日目に助監督に尋ねたら「松本清張の砂の器ですよ!台本もらってないんですか!」と言われた。台詞がないので、刑事らしく延々自前の煙草を吸い続けた。その際、煙草の長さに気を付けて、カットの前後だけは聞いていたが、ギャラが安いので途中で小道具さんにセブンスターをもらった。
              ・丹波先生は「やあやあやあ」と遅刻して来るが、当時は数ページ分もの台詞をしっかりと記憶していた。
              ・しかしある日ロケ先で双方釣りに行く事を知り、丹古母氏は現地で仲良くなった漁師の船にタダで乗せてもらって行くと話すと、タンバ先生は急遽自分のチャーターした船をキャンセルし、丹古母氏に付いて行くことに。しかし船の舳先で両手を広げてポーズをとり、釣りの用意は他人=丹古母氏にやらせ、釣れないと道具を交換しようと言ったり、無茶苦茶だったらしい。
              ・日本テレビの若山富三郎と安岡力也のどっきりカメラは、箝口令が敷かれていて、力也は本当に騙されたらしい。数百万円のギャラが出たが、若山と山城新伍の奥さん(花園ひろみ?)以外はノーギャラ。その後富さんに文句を言おうとしたが、「この前はご苦労さん」と頭を下げられ、先手を打たれた。ちなみに若山先生は自分で自分のことを先生と呼ぶ。
              ・懐に飛び込んで話すタイプなので、吉永小百合にも「乳揉ませて」と言ったらしい。
              ・ダイナマイトどんどんの撮影は、岡本監督の家に近い矢口。奥さんも来ていたらしい。弁当の仕出しまで自分の名前を覚えているので感激したが、それもテクニックだったと知って、「張り切って損した」。
              ・杉良太郎と三船敏郎の時代劇の夜間ロケが、冬場にバッティングした。とりあえず一揆農民役で草鞋しか履いていない丹古母氏は、老人の役者たちも含む二十数人で灯油缶の焚き火二つで暖を取っていたが、そこに杉良太郎がやって来て、二つとも持って行って、股あぶりを始めた。その後入れ替わりでやって来た三船敏郎、すぐに暖をとれる冬場の脚支度をするように指示した。翌朝、旅館の前で掃除している老人に挨拶したら、三船敏郎だった。

              俺の好きな丹古母氏の役は、力童と、『走れトマト』で犬を欲しがる気さくなトラックの運ちゃん役なのだけれど、ご本人も動物はお好きとのこと。グリソムも昨年の児童映画特集の時に上映を検討したものの、監督さんが関西在住なので招聘が難しく、断念したとのこと。

              こんな感じで出演作品が多い丹古母氏、話の引き出しが多くてしかもよく記憶していて、2時間があっという間でした。その後のサイン会で、色紙の他に、怪力サムソン役で出演した東映『スパイダーマン』のDVDジャケットにサインもいただき、ウホウホ状態。また丹古母氏がゲストの時は伺いたいと思います。
              | 映画・TV | 23:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              上野オークラ・ピンク映画50周年イベント
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                先週末は石巻でピンク映画見たのに(観て応援)、今日もピンク映画かい。とはいえ『沖縄怪談逆吊り幽霊・支那怪談死棺破り』の小川欽也監督の舞台挨拶があるので、上野オークラに行って参りました事よ。

                こんなんで記念撮影できるか!(笑) 舞台挨拶は15時からという事で、10分前ぐらいに入場し、前から二列目の通路近く左側の席へ……あら、隣に知人が(笑)。昔池袋に映画観に行った時も、隣に知人が座っていて、何だかなーという感じでしたが。

                舞台挨拶前に用意していたくす玉が割れてしまい、スタッフ大慌ての図。良いなあ、こういう雰囲気。

                という訳で、左から小川欽也 監督、小川真実、あずみ恋、倖田李梨、加藤義一監督(助監督)。そういえは小川真実って、ロマンポルノ末期の『いんび』に出てたなあと思い出したり。

                テレビからピンクというか大蔵映画に移って50年、俺は怪談映画しか知らないけれど、400本以上のピンク映画を撮り続けてきた小川監督、凄いとしか言いようがない。今回は1966年の『禁じられた乳房』と新作の『美女家庭教師の谷間レッスン』を上映。当時の大蔵映画の雰囲気を色々と伺えました。

                しかし主演のあずみ恋、凄い美人。……って、黒髪ストレートと化粧で誤魔化されているのか(笑)。舞台ではあまり話していませんでしたが、その後のサイン会辺りで本領発揮のノリノリ振りでした。

                今回20名にプレゼントされた、復刻台本。ジャンケン大会には30名以上名乗りを上げ、私はいきなりあいこのパーで撃沈。ちっくしょー。隣に座っていた知人は最初に勝った17人に入り、貰ってました。ちっくしょー。アンケートを書いた人に抽選で当たるサイン入りポスター、当たるといいなー。

                池島ゆたか監督がちょこっと挨拶。

                くす玉の前で、4人が御挨拶。書籍に小川監督のサインも戴き、なかなかお腹いっぱいのイベントでした。
                ちなみに今回上映されたのは、3本。『痴漢本番生録旅行』は別の監督による、蛍雪次朗主演の姫路ロケのエロビデオ業者兄弟のコメディ。たこ八郎が出ていたのが時代ですな。『美女家庭教師の谷間レッスン』はあずみ恋の見せ場がラストだけで殆どが脇役女優の見せ場という、ちょっと詐欺っぽい一本。
                今回一番面白かったのが、1966年の『禁じられた乳房』。パトカーとか出て来て、今の作品よりも普通に面白かったぞ(笑)。映画は地方の旅館で世話になっていた親戚の女将に売春を強要されていた主人公が、女将の愛人と共に東京に逃げるが、そこでも売春を強要され、挙げ句子供まで中絶されそうになり逃亡、身を寄せていた叔母の所まで追いかけてきた男を刺して刑務所に入る。しかし娘を預けていた親戚が再婚し娘を孤児院にやるというので、レズ関係になっていた女囚と共に脱獄、東京まで乗せていくという約束で体を許した男に裏切られながら娘の元に駆け付けるが、既に警察の手が回っていて、警察の張り込む中、叔母は昔の家で娘と共に罠を張って待っていた……というもので、香港の富豪の愛人となっていた女囚の手を借り、50万円で叔母に裏切らせ、銭湯で娘を受け渡して奪還に成功、そのまま香港に渡ってやり直すことを決意する……という物。音楽がムーディーでなかなか楽しめる作品でした。ただ、こういう女の転落物はあまり好みでないけれどね。
                | 映画・TV | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                東北行(最終日)
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                  三日目は十和田湖へ。所がスケジュールを組んでみると、十和田湖へ行くバスが午前中と午後しか無くて、盛岡6:54発の新幹線に乗らないと動けない。という訳で、6:45移行の朝食はあきらめる。また松屋かよ!(笑) 雪がちらついていて、いやーな予感。八戸で青い森鉄道に乗り換える。 何ですか、この雪は。三沢に到着。Oh!ジープに乗った米兵とかイマセーン。というか、雪が降ってやがる。寒い。さすが青森。私は鉄じゃないですが、周囲には鉄とおぼしき人間が数人。全員学生の多い列車を一本乗り過ごして、色々と撮影している風景に笑った(←お前もな)。 駅のそば屋できつねうどんをいただく。……この揚げ、いなり寿司の袋揚げを2枚かよ。 それから8:51発の電車に乗る。30分ぐらいの、短い旅。 ……先頭車両は鉄だらけで、夫婦で来た鉄が「ここは東急東横線の車両を使っていて……」とか色々話しているのが何かねえ(笑)。確かに吊り革に東急百貨店のロゴが入っているわ。 9:18頃に十和田市駅に到着。雪が降ってきたよ! ここから十和田湖へのバスはないので、八戸発のJRバスが到着する、現代美術館前に徒歩20分ぐらいの旅。10時40分発というので、この辺りは余裕。美術館前には色々と面白いオブジェが陳列されていて、なかなか楽しい。 バスに乗ると、お客さんは俺の他に爺さん一人。しかもその爺さんも、温泉郷で下りてしまう。あれ? 12:15に十和田湖に到着してみて、納得。 ぎゃー。帰りのバスは3時間後。それまで遊覧船もなく、待っていろと。窓口の人に聞くと、13時35分発のバスは青森行きだから、十和田市や八戸の方には行かないよ、との事。覚悟を決めて、雪の舞う十和田湖周辺を散策。 絶景だねー。十和田湖は冬も遊覧船が動いているから不凍湖だと思っていたら、後で聞いてみると、今年は異常気象で二十何年ぶりに湖面が凍結したとか。うれしいなー、滅多に見られないものを見られて(笑)。覚悟を決めて、ひめます定食をいただく。美味しい。 その後十和田湖神社と乙女の像へ。やばい、吹雪いて来た。雪に不慣れな東京人にはつらいです。 やけくそになって、雪の上に身を投げ出してみる。思いの外積雪していて沈んでしまい、もがく羽目になる。ばーか、ばーか(俺がな)。……この日の昼は、十和田湖周辺は殆ど俺の貸し切り状態でした。 客が来ないからか、さっきご飯を食べた食堂もシャッターを下ろしてしまい、本格的に雪が降ってきたあたりで、バス到着。助かったー。ちなみに外はこんな感じです。奥入瀬の滝は凍り付いているし。 十和田市市内に帰還。しかし十和田湖観光電鉄が廃線になったら、この周辺の市役所とかの官庁街はどうなるのかしらん。何か見たら、「ファミコンショップ」の看板が。でも中を覗いたら、お茶と種ばかりで、ポケモンカレンダーが貼ってあるぐらいで。煙草を買いながら聞いてみると、案の定、とっくにやめているとの事。おやじ、面白いから、看板下ろさずにそのままでいてくれ。 さらに近くの店?には、何故かテーブル筐体が。 そんな感じでたらたらと歩きながら、十和田市駅へ。ついでなので、こちらでてんぷらそばをいただく。 おばはん、これはたぬきじゃないのか! まあ、いいか。17:54発の電車に乗り、三沢へ。それにしても電車に乗っている鉄以外にも、駅や美味しいポイントで撮り鉄がカメラを構えていて、改めて鉄のパワーを感じる。俺は鉄じゃないけれど。行きは夫婦の鉄がいたけれど、今度は親子の鉄が乗って来て、ズームレンズ付きの一眼レフを首から下げて、先頭車両の窓を覗いて大喜び。うはー。 で、三沢に着いて、色々見ていて……あ、青い森鉄道への乗換は7分しかないんだった!(実際はその後の快速でも良かった) 慌てて青い森鉄道の駅へ走って行くと、25〜20分遅れ。……助かったあ〜。いや、帰りの新幹線が止まったり間に合わなかったりしたら、スリーデーパスが向こうで大損害だぞ。と色々憂慮したものの、その後は遅れて到着した電車に乗り、八戸へ行き、20:01発・23:08東京着の新幹線の席をゲット。最後に駅ビルでいかめしを購入し、新幹線へ(駅弁をもう一つ買おうと思ったけれど、せんべい鍋の弁当では、笑)。無事東京へ帰還致しました。 今回はちとハードスケジュールでした。
                  | 日常 | 23:26 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
                  東北行(二日目)
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                    翌日は6時起き。7時過ぎに朝食を食べて、そのままホテルでレンタサイクルを借りる。宮古へはバスで移動すると決めていたので、チェックアウトの時刻まで走り回る事にする。周辺の地図を貰ったら、何も聞かないのに、ホテルの受付が「この辺の被害がひどかったですよ」と教えてくれる。そういうものか。途中でハンバーガーの自販機を発見。これは珍しい。 20120318 しばらく走った、港付近。この辺は高台が迫っているので、崩壊した建物の近くの崖の上は、無事な建物が。この数十メートルの差が、大きな差を生んだのだなあと、しみじみと感じる。 2時間ほど走り回って、釜石大観音まで行くのは断念して、そのままホテルへ帰還。荷物を持って、釜石駅前のバス停へ。10時過ぎに、道の駅やまだ行きのバスに乗る。とにかくこのバスに乗っている間の光景は言語に絶する。地平線のような遠くにある山。そこまで見渡す限り、建物の基礎だけが連なっている光景。瓦礫が海辺の東京ドームのような広い場所に積み重ねられている光景。それが車で何十分も、延々と続く。自分の故郷がこんな光景になったら、自分は耐えられるだろうか。哀しいとかそういう気分も出ない、ただ絶望的な光景。 11時15分ぐらいに到着。ここはスーパーも兼ねているのか、色々なものを売ってました。飯を食べようかと思ったけれど、ラーメンとかドライブインみたいな物を食べても仕方ないので、我慢。12時1分発の宮古行きバスに乗って、宮古へ移動。宮古は13時過ぎに到着。ここで漸く食事。魚が美味しい。1480円。 その後駅前の観光案内所で聞いたレンタサイクルを借りられる所……ニッポンレンタカーは自転車の貸し出しを行っておりません。当たり前だ! おやじ、とぼけるな(笑)。何か警察署で貸し出しているとか言いつつも、折角だから観光案内所の無料貸し出し自転車を借りて行きなさいと言われる。オーケー。しかしこの観光案内所も、考える事は同じか。邪推だろうけれど。 白木山に登ってみたけれど、樹木が多くてろくに市街地を見下ろせない。竜神崎展望台は海を見下ろすには良いのだけれど……。とにかくひたすら走る。 そんな中、こんな風景が。花が手向けられているような瓦礫の街の道路沿いに、落選中の元議員先生にして元首相のお身内が、ここぞとばかりに道路際に目立つように、自分のポスターを道路沿いにコンクリブロックで固定して目立つように設置。あまりのおぞましさに鳥肌が立った。はいはい、支援者が勝手にやったんでしょーねー。 今だ復旧されない山田線の鉄橋。線路がこんなにへし曲がっていた。 その後18時の山田線に乗り、盛岡へ。途中から駅に停まっても電波が届かないウィルコム(笑)。途中、誰かが転んで線路に落ちたとかで、停車したのには愕然。無事だから良かったけれど。この辺りは駅の近くには民家や街灯の灯りが無く、ひたすら闇の中を突っ走るんですな。雪まで降ってくるし、ちと気が滅入りました。20時過ぎに盛岡に到着し、明日は早いので駅前の松屋(……)で飯を食べて、宿に到着。
                    | 日常 | 23:56 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    東北行(初日)
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                      また東北へ行って来ました。前回は松島と石巻に行ったので、今回はもう少し北上して、釜石と宮古へ行こうと、JR東日本のスリーデーパスで二泊三日と行くか……等と思っていたら、十和田観光電鉄が今月いっぱいで廃線になることを知り、それならそれに乗りに行くついでに十和田湖も行ってみよう……三日だぞ、おい。かなりの無茶なスケジュールとなりました。 初日は朝一の東京発の新幹線に乗る予定が、いきなり遅刻。まあ次の新幹線があるので、これはさほどの問題ではありませんでしたが。仙台で下車して、仙石線で乗り換えて松島海岸へ。バスの発車まで1時間弱ぶらついた後(この時間帯は店があまりやっていない)、代行バスで矢本まで行く。 20120317 矢本からまた電車で、石巻へ。瓦礫と危険な建物の撤去が進み、街は復興へ進み始めたという印象。 途中、物産展のイベントがあったので、そこでカキ汁300円を頂戴。この復興状況で土曜で朝の11時台とか、ご飯を食べる所が無くて。おまけに小雨も降っていたので、大変ありがたかったです。 その後石巻日活パールシネマへ。今回上映していたのは、以下の三本。 『人妻旅行・しっとり乱れ貝』はSF映画でした。山に一人来た星優乃は峠のお地蔵さんの前で竜胆の花の匂いを嗅いで気絶、記憶を喪ってしまう。二泊三日で宿泊予定だったペンションの夫婦に助けられ、夫婦の秘め事や痴漢にレイプされながら、その性的な興奮を契機に記憶を蘇らせていくのだが……。いちいちその度に瞳の奥に移る竜胆の花にフォーカスするエフェクトが入るのが何かかっこいい(笑)。ネタバレすると、以前優乃は地蔵の前で知り合った旦那と結婚するが、そのペンションで旦那が女医と再婚するからと別れ話を切り出された事を思い出す。しかしペンションの妻(彼女と一緒に風呂に入り、彼女の祖母と同じ傷があるなどと教えられる)の助言を借りて、旦那が既に死んでいる事、女医から彼女は旦那の友人で、旦那が不治の病になっているので彼女につらい思いをさせない為にわざと離婚を切り出したことを知らされ、さらに女医が旦那とやっていたのは記憶違いだと知る。そして自分が竜胆の花を材料にした不治の病の特効薬を作り、それを過去の今の自分に託された事を知る。そして彼女は旦那と知り合った瞬間の時空に戻り、旦那にその特効薬を飲ませて、命を救う事に成功する。ペンションの妻は、未来から来た彼女の孫だったのだ。えーと、とにかく混乱したイメージととタイムパラドックス未解決のやりっぱなしな話ですが、一応SFという事で。支配人さんはいませんでしたが、受付のおいちゃんに(一度しか会っていないのに、顔を覚えられていたよ)お土産を渡して、世間話をして退散。周辺を視察して、17:12の電車に乗って、小牛田・古川・新花巻経由で釜石へ。外は真っ暗で、ホテルの人に「ここまで水が来て、周囲は食べる店はないですよ」と言われていたので、その日は駅前のローソンで買い物して、宿で飲食。わびしいなあ。この日はそのまま就寝。
                      | 日常 | 23:47 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |